制限行為能力者(せいげんこういのうりょくしゃ)とは、単独では完全に有効な法律行為をすることができない者(行為能力の制限された者)のことをいう。
制限行為能力制度は、1999年(平成11年)の民法改正[2]前における無能力者(行為無能力者。未成年者、禁治産者、準禁治産者。)に係る制度をあらためて創設された。なお、2004年(平成16年)の民法改正前には制限能力者と言った。
私法上の法律関係は、権利義務の主体が、その意思に基づいてのみ発生・変更させるという原則(私的自治の原則)を基本として構成される。したがって、法律関係が有効に成立するには、法律行為をなすときに、各人が権利義務の主体となるに足る意思を持ちうること、すなわち意思能力が必要とされる。
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もしも法律行為のときに、この意思能力を欠いていた場合には、その法律行為は無効となる。そして、法律行為のときに意思能力を欠いていたことを理由として法律行為の無効を主張するには、その法律行為がなされた時点において、自らに意思能力が無かったことを証明しなければならない。しかし、これは容易ではないため、意思能力という実質的な基準だけでは、判断能力が不十分な社会的弱者の保護を図ることができないおそれがある。また、意思能力がなかったことが証明された場合には、当該法律行為は無効となるので、相手方に不測の損害を与えるおそれもある。